訪問リハビリテーションの実際 ~ 運動習慣 ~

高齢者の運動習慣は転倒のしにくさに影響するのか?

 

『運動習慣を身につけないと』『運動しないのはよくない』等の話はよく耳にしますよね。

運動しなくてはいけないのは分かっているけど、なかなか運動できない…という方も多いのではないでしょうか?

そもそも、運動習慣のある方はない方に比べて本当に良い影響があるのでしょうか?

 

ある研究※によると、65歳以上の男性の現在、過去の運動習慣と直近1年間の転倒を調査したところ、関節疾患の有病率や認知症検査(MMSE)、日常生活動作評価(Barthel index)のスコアが高く、直近1年間の転倒についても予防的に作用していたとのことです。

これは一つの研究の結果ではありますが、高齢期以降の身体機能の維持や転倒予防のためには,中年期から意識的に運動習慣を生活の中に組み込み,継続することで効果を期待できるといえます。

 

しかし運動習慣の確立にあたって,個人の取り組みだけでは継続が難しいことも考えられます。

 

当院でも以前は『いきいき体操』などで地域の方々と交流しながら運動を行っていました。

 

     

現在は新型コロナウイルスの影響もあり、開催はお休みしているのですが、今後は開催予定を考えおり、地域に根ざすクリニックとして、地域の皆様との運動機会もつくっていければと思います。

 

訪問リハビリ

作業療法士 河野李歌子

 

※第27回日本未病学会学術総会, 過去の運動習慣は高齢者の転倒に関連する, 安延由紀子 他